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更新日:2015年8月1日

ソテツ(ソテツ科)

奄美といえばソテツというくらいの象徴的な植物である。
先祖は遙か三億年前に遡るが形態を余り変えずに現存している特異なグループで最近の研究では9属240種が記録されている。
奄美大島に自生しているサイカス属と同属の物だけでも79種類あり、その多くは中国南部、東南アジア、オーストラリアに見られる。
奄美のソテツと同じ種類は中国福建省の海岸地帯にも記録されているが、交易船で渡来し栽培されていたものの帰化ではないかと云われている。
我が国だけでなく外国でも園芸植物として昔から珍重されたようで、中国でも正宗蘇鉄とか生品蘇鉄というような名称で広く普及し、野生化していた蘇鉄は掘り尽くされ絶滅したようである。

蘇鉄には、どの種類も同じ有毒物質があり、それを解毒するのも同じ様な方法で行い、中国では現在も少数民族の中には常食する所もあるという。
茎葉共漢方薬にも使われ解毒、止痛、止血、降血圧、補腎等に利用され、癌治療にも有効だと研究が進んでいるらしい。
瀬戸内町内には未だ与路島、請島、加計呂麻島の様に自生の群落を残しているので観光資源としてだけではなく、有用な資源植物として今後とも大事に保護、活用したいものである。

他にも西古見灯台付近の海岸の断崖には芳香を放つタイワンツクバネウツギや、制ガン剤原料として栽培試験されているクサミズキ等のような有用植物で、沖縄や台湾まで飛んだ分布をするもの、請島のキキョウの様に九州から間の島に無くて何故か請島だけに分布するものなどがある。
今後も調査を徹底できればまだまだおもしろい発見が期待できる我が町である。

お問い合わせ

瀬戸内町社会教育課図書館・郷土館

鹿児島県大島郡瀬戸内町古仁屋1283-17

電話番号:0997-72-3799

ファックス:0997-72-3999

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